なぜ不耕起か2012/01/19 20:59

植物の栄養素、窒素、リン、カリの人工的な供給と耕運を前提とする慣行農法とは違って、土壌微生物の働きを期待する自然農法では無施肥・不耕起栽培が一般的だ。
土壌微生物は大雑把に好気性と嫌気性に分類できる。乳酸菌や酵母などは嫌気性でありながら、好気的な環境でも発酵を行う。
好気性に分類されるものには糖(グルコース)生成に欠かせないコウジカビ(菌類)、温床で発酵熱を利用できる枯草菌などがある。これらは土壌中でも酸素が含まれる浅い地層にしか生息できない。一方、酪酸菌、ボツリヌス菌、破傷風菌等の嫌気性菌は酸素が存在する環境では死滅するか、増殖できない。
土壌の性質によるが、粘土質の土壌では地下15cm以上の深さになればほぼ嫌気的な環境と思われる。大型の耕運機やトラクターで耕運すれば嫌気的土壌と好気的土壌が入れ替わってしまい、土壌微生物叢(群)のバランス=クライマックス(極相=安定群落)が一気に崩れてしまう。嫌気性でありがながら好気的な条件でも生存・増殖できる乳酸菌や酵母にしても、好気性のコウジカビなどが生成する糖をエネルギー源としているので、土壌微生物叢(群)のバランスは不可欠なはずだ。土壌がフカフカで保水性と排水性を兼ね備えた団粒状になるのは耕運によるものではない。
本日の運動:ジムまで徒歩5km、水泳2800m

天候:曇り、時々晴れ  気温:2℃-10℃
作業時間:9:30-12:00
新圃場の整備
新圃場の整備
野菜販売仲間6人で圃場中央(東西方向)に幅3m長さ60mの作業用通路を設ける。さらに支柱を立て、専用と共同の耕作地それぞれの区画整理をした。単独作業よりはるかに効率的に作業が進んだ。いずれ耕作地の面積を倍にして1人当たり1000㎡確保できるようにしたい。それだけあれば、陸稲のもち米と小麦の自給も一定程度可能になるだろう。

セロリの播種準備
セロリの播種準備
セロリの種を湿らせた布に包みたっぷり水分を吸わせる。1昨年に購入した古い種だが、果たして発芽するだろうか。