伝承の知恵2011/09/11 20:24

OECDのデータによれば、単位面積当たりの農薬使用量は日本が世界一らしい。多量に農薬を使った中国産野菜が危険というのは誤解なのだろう。日本のマスコミが喧伝する情報には注意が必要だ。
お金を出せば、多くの問題は解決というのも誤解だ。一定程度に生長した害虫を農薬で殲滅できるというのは幻想で、人間の致死量に達するほどの量が必要であったり、ハウズ内などでは死亡事故も起きているようだ。
半面、古来より伝えられた人類の知恵には侮りがたいものがある。
夏の暑さの峠が去り秋風が吹き始めると、息を潜めていた害虫による被害が一気に増してくる。
ヨトウムシの食害を受けたキャベツ
防虫ネットで覆っているにもかかわらず、8月末に植え付けたキャベツの多くがヨトウムシの食害を受け、葉脈だけになってしまった。予備苗で補いながら、ヨトウムシを丹念に探す。
1株だけ土手下に植えたレモンにナミアゲハの若齢幼虫
ナミアゲハの若齢幼虫
レモンノ害虫駆除は観察を怠らなければ難しくない。一方、これから冬本番になるまでの期間、ヨトウムシは大量に発生し、多くの作物が被害を受ける。
ここで伝承農法の「コシャリ」が登場する。といっても、なにか特別なことをするわけではない。農薬散布などとんでもない。最高気温が25℃を下回るようになれば「白きょう病菌」「緑きょう病菌」が活躍してくれる。これらの菌類はヨトウムシだけに寄生するカビの一種らしい。これらに感染したヨトウムシの致死率は高く、ヨトウムシの死骸をあちこちで目にするようになる。
これから1ヶ月ほどの間、彼らが活躍を始めるまでは、こちらの出番だ。苗の植え付け時期をずらすなどの工夫も必要だろう。

天候:晴れ、ときどき雨  気温:24℃-31℃
作業時間:9:30-11:30
キャベツ、ブロッコリーの害虫駆除
ブロッコリーについたハスモンヨトウの幼虫
ブロッコリーとヨトウムシ
周囲の地面を探るが終齢になって潜っているものは見つからなかった。
白きょう病菌に冒され白く変色したヨトウムシの死骸
白きょう病菌に冒されたヨトウムシ
3月になって少し気温が上がり始めた頃、畑の表面にはたくさんのヨトウムシの死骸が散乱していた。これらが生き残っていれば被害はもっと大きくなっていただろう。

9月8日に播種したダイコン(おおくら大根)
ダイコン(おおくら大根)の発芽
気温が高く、土の湿度が保たれているためか、発芽が早い。

サトイモの花2011/09/12 20:33

毎年、花をつけるサトイモだが、今年は生育がよくて葉陰になり見落としていた。
サトイモの花
サトイモの花
同じ種芋を使って栽培している秦野のサトイモは丈が2mくらいまで生長していて、花をつけていると聞いた。葉をかき分けてみると半数以上の株に花がついている。
座間の畑のサトイモは丈が1.7m程だが、生育は昨年より良好で豊作が期待できる。しかし、雨があまり降ってくれない。水で太ると言われるサトイモに乾燥は禁物だ。1株にバケツ1杯ずつ水遣りをした。

天候:晴れ   気温:23℃-31℃
作業時間:9:00-11:15
地這キュウリの収穫
地這胡瓜の収穫
8月に入ってまったく収穫できなかったキュウリ。芝を刈ったものが豊富にあるので厚目にマルチした。畝を這うキュウリは雨が降っても泥で汚れず生育が順調だ。

津久井の幻のダイズ
津久井の幻のダイズ
7月末に播種したダイズは、開花期に雨がたっぷり降ったせいかたくさんの実をつけている。サツキの剪定枝を厚目にマルチした効果なのか、害虫のカメムシの姿は見えない。収穫ま順調にで漕ぎ着ければ自家製の味噌作りができる。

市場原理が働いていない2011/09/13 22:30

これだけの大惨事を引き起こしておきながら何ら反省の色が見えない東電の電力は買いたくない。破綻して当然の東電の幹部たちは未だに莫大な収入を得ている。
電力会社を選びたくても、東電以外に電力会社を選べない。電力自由化というが絵に描いた餅だ。
電力を使用するならば原発反対などと言うな、という声があるがお門違いだ。その前に電力会社を選べる自由を渡せ、と言いたい。
競争がないため、無能集団が東電を牛耳っている。自由経済を標榜している日本にいるのだ。経産省の小役人と結託しおかしな法律などを整備せず正々堂々と競争し、その無能という汚名を返上したらどうだ?

天候:晴れ   気温:23℃-31℃
作業時間:10:00-11:30
極早生タマネギの畝を準備
極早生タマネギの畝
3月下旬から4月上旬の収穫を望むならば、そろそろ種蒔きを急がないといけない。条間20cm3条、株間15cmの点蒔き。直播きで苗の移植はしない。早い時期の収穫なので、大苗で冬越ししてもとう立ちの心配はないだろう。

ニンジンにキアゲハの若齢幼虫
ニンジンとキアゲハの若齢幼虫
発芽が揃わず7月末から8月上旬にかけて3回ほど種を蒔きなおしたニンジンの生育は揃っていない。最初に発芽したものは20cm丈にまで生長しているので注意深く観察すると、数カ所でキアゲハの若齢幼虫を見つけ捕殺。

ヘチマたわし作り2011/09/14 19:55

譲ってもらったヘチマの苗をゴーヤと一緒に植え付けておいたところ、ヘチマたわし作りに手頃なものが1つなっていた。ゴーヤに栄養を取られているのか実があまりつかない。
鍋に湯を沸かし30分ほど茹でる。
茹でたヘチマ
流水に晒しながら種を揉み出していると、自然に皮が剥がれる。
ヘチマたわし
種とぬめりを洗い流せば、あとは乾燥させるだけ。スポンジ類が自然由来のものになった、次は台所と風呂場にある中性洗剤やシャンプーなども何とかしたい。

天候:晴れ   気温:23℃-32℃
作業時間:9:30-12:00
穴あきマルチを使わない直蒔きタマネギの畝
穴あきマルチなしの直蒔きタマネギの畝
今年の冬は霜でタマネギの根が浮いてしまい、何度か踏んで根の浮きを押さえて収穫までこぎつけた。
今回は多量の刈草があるので、畝の谷間に点蒔きして厚目の草マルチで霜対策ができそうだ。

サツマイモにヨトウムシの若齢幼虫
サトイモにヨトウムシの若齢幼虫
孵化したばかりのようでまだ群れている。
水槽でヨトウムシを駆除
葉を切り取り水槽に漬けて駆除。

エビスグサ(ハブ茶)の花
エビスグサの花
黄色の小さな花には種の入った鞘が付いている。

除染はまやかし!2011/09/16 20:46

飲食物の放射性物質の暫定規制値はあまりにずさんだ。穀類500ベクレル/1kgはチェルノブイリ原発事故があったベラルーシの規制値40の10倍以上の数値だ。このままでは数年か数10年後に明確な結果が出るまで、コメを主食とする日本人全体が人体実験の実験台になる。
放射性物質による土壌や海水等の除染が完了するまで、放射性セシウムを始めとする放射性物質の汚染が疑われる食物を口にし続けなければならない。土壌の除染が開始されたことが報道されているが、まやかしだ。拡散された地表面の土壌を浚い、抽出や濃縮を済ませたものを他の場所に移すだけのことだ。言い方を変えれば、汚染を拡散させて事故の深刻さを見えにくくする犯罪的ごまかしだろう。
放射能汚染で苦しむ福島県民を根拠のなく非難したり差別する人たちが少なからずいるらしい。原発事故による国費の支出や、核汚染を引き起こした当事者に怒りを向けるべきだろう。情けない。

天候:曇り、時々晴れ   気温:23℃ー31℃
作業時間:13:15-17;30
秋の気配が濃厚になるとともに畑の害虫が目立ち始めた。
ニンジンとキアゲハの幼虫
ニンジンにキアゲハの幼虫
宝石のように美しいが捕殺。

サトイモにヨトウムシの弱齢幼虫の群れだが・・・
サトイモにヨトウムシの弱齢幼虫
よく見ると、幼虫の動きが弱々しい。体表面が白っぽくなり死んでいるものが半数近い。まだ気温が高いが、白きょう病菌が働きだしたのだろうか。

余剰野菜販売
中華料理店が2軒固定客になってくれそうだ。化成肥料でなく土壌微生物が供給する栄養分だけで生育する野菜には苦味やエグ味のもとになる硝酸態窒素が少ない。その分甘みが増すのか評判が良い。