コシャリ2010/10/06 20:00

畑でずっと探していたものが、季節の到来ととも見つかった。真っ白になって死んでいるヨトウムシ?がカリフラワーの葉に付いていた。
白いヨトウムシの死骸
疫病菌か白きょう病菌と呼ばれる昆虫寄生菌によって死んだようだ。皮膚が白くなっているのは胞子の色らしく、この胞子が周囲に飛散してヨトウムシなどに伝染していくらしい。同じような働きをする菌に硬化病菌(緑きょう菌)などが挙げられている(「日本の有機農法」(筑波書房)p134)。
これらの死骸を集めて畑にまいておくと、胞子が翌年まで残り、気温が24℃に下がると活発になる、とある。ヨトウムシなどが住みにくい畑ができそうだ。
これは日本の伝承農法の1つで「コシャリ」と呼ばれている。自然のBT剤活用の除虫法だ。
恐ろしい考えだが、この白い死骸を空のペットボトルに入れておいて、虫取りで捕まえたヨトウムシなどを入れて感染させれば、大量のヨトウムシ防除の胞子を手に入れられる。

天候:晴れ 気温:19℃-26℃
作業時間:9:30-12:00
イチゴの苗(宝交早生)を5鉢、ホームセンターで購入
宝交早生の苗
育苗用の防虫ネット張ったトンネルに定植まで入れておく。

虫取り
ハスモンヨトウムシの中齢幼虫
ハスモンヨトウムシ
ヨトウムシが付いているのはブロッコリーが多い。明日は捕殺せずに白い死骸を入れたペットボトルに入れて「コシャリ」の実験をしてみよう。

青シソの葉と青・赤シソの実の収穫
シソの収穫
青シソの葉は「シソ味噌」に、シソの実は塩漬けのため、塩水で明朝まで灰汁抜き。
青シソの実
青シソの実
赤シソの実
赤シソの実
赤シソはシソジュースを作るために1畝(8m長)栽培したが、花穂が短く軟弱で青シソに比べると収穫量がかなり少ない。

アメリカ土産のキュウリの初収穫
アメリカ土産のキュウリ
小さいが太っていてピクルスによさそう。

防虫ネットを外す2010/10/02 19:37

予定通り、キャベツ、カリフラワー、ブロッコリーの防虫ネットを外した。明日から虫取りの毎日がしばらく続く、と言っても、すでに虫食いで穴だらけになっている株がいくつもある。
防虫ネットを外したブロッコリー
ネットに押さえつけられていたためか、葉がしんなりして元気がない様子。

天候:晴れ 気温:18℃-25℃
作業時間:8:30-13:30
畝作りの準備
キュウリの支柱とネットを撤去。オクラも実が繊維質で硬いものばかりになってきたので種取用に3株だけ残して、鍬で根元から刈り取った。ゴマ等の収穫跡は草マルチをしたおいたので土は固くなっていない。南北5m、東西6mで30㎡の面積が確保できた。幅100cm長さ6mの畝が3つ余裕を持って作れそうだ。時無しダイコン、時無しコカブ、イチゴ、ニラ、ワケギなどが播種・植え付けを待っている。
新しい畝の準備
夏、通路に繁茂していたイネ科の雑草の根が深く取り除くのに時間がかかってしまった。最後に有機石灰(牡蠣殻)を散布して準備を終えた。明日、米ぬかを散布し草マルチをする予定。抜き取ったばかりの草は復活してしまう生命力がある。枯れ切った草を下に敷いて、今日刈ったばかりの草はその上に置けば、招かざる雑草に悩まされることが少なくなる。

観察
ダイコンの発芽が揃った。欠株が1箇所あったので補植。
大蔵ダイコンの発芽
発芽したばかりの頃は、緑が薄く弱々しかった。

全面混播(畝全面に多種類の種を蒔く)をしたカリフラワーの畝。防虫のネットを外したので観察しやすい。
全面混播の畝
密生しているところを間引けば、そのままサラダになる。

まだまだサトイモの花が咲き続ける。
サトイモの花
いつもは蕾の中に切り取ってしまうので、開花を見たのは初めて。清楚で美しい。花が咲くのは珍しい現象らしい。

水槽にはまだオタマジャクシがいるが、数は盛夏にくらべるとかなり少ない。
水槽のオタマジャクシ
ウリノメイガの幼虫はカエルに食べられてしまったようだ。
じっと動かないアマガエル。
じっと動かないアマガエル
四阿の周囲にアマガエルがたくさんいる。気温が下がってきて寒いのか、どのアマガエルも風をよけてじっとしている。

ゴーヤ喰う虫2010/09/29 19:09

夏の強い日差しを遮ってくれたゴーヤ(ニガウリ)に虫が大量に付き始め、虫食いの穴だらけで収穫できなくなってしまった。そろそろ撤収すべきなのか。
(虫が苦手な人には少しグロテスクな画像です)
ゴーヤにウリノメイガ
虫食い穴のあるゴーヤの中にどれだけ虫が入っているのか調べてみる。ゴーヤを水槽に入れると、20匹以上のウリノメイガの幼虫が中から這い出してきた。
虫の付いていないゴーヤを探すと、新たに発芽した株のものだった。苦味が虫除けになっているはずだが、株が弱ってきてその効能が失われてきているようだ。

天候:晴れ  気温:18℃-25℃
作業時間:8:20-13:20
タマネギ播種
9月上旬に播種したタマネギの発芽が芳しくない。僅かに発芽した苗を捨ててしまうのは忍びないので、移植してみることにした。早生が2条(右側)、中生が3条分(左側)になった。
移植したタマネギの苗
あまりに小さな苗なので活着してくれるだろうか・・・その上、11月の定植時の苗の大きさが重要だ。この中に収穫まで辿り着けるものはあるのだろうか。
中生の「泉州黄玉葱」は2袋分を播種(15条)
中生玉葱の播種
小さな種を細かく等間隔に蒔くのは難しい。
中晩生のF1種「ネオアース」は1袋分を播種(5条)
中晩生タマネギの播種
条間10cm、株間5mmで播種。
前回の発芽率が低かったので、溝に蒔いた種をフルイで細かくした土で覆い、板に体重をかけ鎮圧した。これで種と土がよく密着してくれたはずだ。籾殻や燻炭がないので、ワラ灰を代わりに畝面に散布しベタ掛けをした。最後に、雨が降ったばかりだが、水遣りをしてやっと終了した。

九条太ネギの畝の準備
長ネギ(一本ネギ)と同じように高畝にして、縦穴を開けて苗を落とし込むことを試してみる。同じ方法で定植した長ネギを2株だけ収穫してみると、生育は順調だった。畝の高さが低くなってきて軟白部の長さは20cmほどしかない。畝高は最初30cmあったのだが・・・
長ネギの生育状態
九条太ネギは白い部分も美味しいので、畝高を20cmにした。これで軟白部は15cm前後の長さが期待できる。
九条太ネギの畝
油かす(コーヒー缶2杯)と有機石灰(牡蠣殻コーヒー缶4杯)を散布し耕す。施肥の必要はなかったかもしれない。前耕作者が最後に堆肥をたっぷり入れて何度かトラクターで耕運してくれたらしいが、雨が降った後にドブ臭くなる。ドブ臭さは春よりもなくなっているはいる。未だに未熟な堆肥が土中で腐敗しているためだろうか。
明日は雨の予報なので、明後日に、条間15cm4条、株間5cmで苗を落とし込めるよう、太めの支柱で直径3cm深さ20cmの穴を開け植え付けをする予定。

観察:
ニンニク発芽
ニンニクの発芽
中国産のみが発芽。国産ニンニクの発芽はまったくない。

大蔵ダイコンが播種して4日で発芽していた。
大蔵ダイコン発芽
双葉の色が白っぽくて少々元気がない様子。

ブロッコリーの様子
トンネル内のブロッコリー
大きく成長したブロッコリーとカリフラワーがトンネルの天井に支えている。そろそろトンネルを外さねばならない。

アメリカ土産のキュウリ
アメリカ土産のキュウリ
4日前より一回り大きくなっているが、夏前に比べると生長がかなり遅い。外見も国産キュウリと違い白っぽく棘が大きい。

草マルチにコオロギ2010/09/26 19:53

2回目の全面混播(畝全面に多種類の種を蒔く)をキャベツの畝にするつもだったが、草マルチに小さなコオロギがたくさんいる。これでは小さなキャベツの苗が全滅してしまいかねないので、草マルチを撤去した。
キャベツの畝
秋のこの頃に、野菜の苗を食害するコオロギが枯れ草の中で繁殖する。コオロギの温床になる枯れ草でマルチをするのは間違っているのだろう。日差しも弱まり、秋雨で土も潤う。保温・保湿の必要はない。枯れ草は通路に置いて踏みつけていればコオロギも生息しにくいだろう。米ぬかを塗しておけば堆肥になってくれそうだ。

天候:晴れ  気温:15℃-24℃
作業時間:9;00-10:00
混合した種(チンゲンサイ、コマツナ、ミズナ、ホウレンソウ、レタス、ニンジン)を土に混ぜる。
混合した種と土
小さめのバケツの3分の1ほど土を入れ、用意しておいた種を入れて混ぜる。種の密度が低すぎるとニンジンなどは発芽の確率が減りそうだ。2週間もすれば結果が出るだろ。

ハクサイ畝の除草
1週間前に定植したハクサイの畝にイネ科の雑草が一斉に芽を出していた。畑の縁のこの辺りは雑草の勢いがよく、放っておくとハクサイの苗はたちまち雑草の中に埋もれてしまう。自家製の培養土のためか苗が小さい。
除草したハクサイ畝
ここにも雑草抑制を兼ねて全面混播(畝全面に多種類の種を蒔く)をするつもりだ。
今回は雨の予報が出ていたので粘土団子作りは諦めた。粘土団子作りでは、団子にした後、日光でよく乾燥させる必要がある。しばらく天候がぐずつきそうなので時期を逃してしまいそうだ。

観察:
イチゴのバンカープランツ
イチゴとカタバミ
イチゴの畝の表面をカタバミが覆いつくしそうだ。見た目が心地よく、雑草として刈り取る気になれない。イチゴに害虫がついたり、生育の勢いが失われている、といったことはなく、むしろ生き生きしているように見える。移植するまで様子を見てみよう。

タマネギの苗床
タマネギの発芽はまばらだが、播種していない赤シソが一斉に揃って発芽している。早生はほとんど全滅状態。
タマネギ(早生)の苗
播種時期を逃したので、早生のタマネギの育苗は諦め、中生と中晩生のタマネギの種を蒔き直すつもりだ。

虫めづる姫君2010/09/04 20:14

今日、久しぶりにKMさんとMSさんが畑にやって来た。応援があるので水遣りしながら他の作業ができる。昼過ぎに作業が一段落した頃、KMさんがサトイモ畑で大きなスズメガの幼虫を数匹捕まえた。大事そうに手のひらに載せている。サトイモの芋虫が可愛いのならば、ゴマについていたゴマ虫(8月20日に画像を掲載)はもっと愛嬌がある。見せたあげたかったが、ゴマは収穫を終えていてゴマ虫の姿はない。
持ち帰りたいというので、ペットボトルを細工して中に入れた。これで持ち帰れるが、中で3匹がうごめいている様子はちょっとグロテスク・・・さすが、生物学の専門家の卵、好奇心旺盛で観察に余念がない。KMさんも私もここまで客観的になれない。

手伝いもあり、準備もできていたので、以前から考えていた実験的な栽培方法を試してみることにした。
「別冊現代農業2008年7月号・農家が教える混植・混作・輪作の知恵」のP.55に「緑黄色野菜を切らさない空き地への全面混播方式」というのがあった。
中心作物の周囲のスペースに数種類の緑黄色野菜の種を混ぜて蒔くというものだ。
本の中ではジャガイモ、ニラ、インゲンが中心作物だが、ブロッコリーとカリフラワーの畝で試してみることにした。
1週間前に畑の深いところから掘り出しておいた粘土質の土をフルイに掛け砂状にする。
ニンジン、二十日ダイコン、ワサビ菜、ホウレンソウ、チシャ・レタス、ルッコラ、ミズナなどを砂状の粘土に混ぜ、草マルチの下に蒔いた。最後に水遣りをして終了。
成功すれば、ドレッシングを用意するだけでサラダの材料がほとんど揃ってしまう。実験には失敗がつきものだが、すべて失敗ということはないだろう。
この数日、水遣りだけで手一杯な上、疲労もあって他の作業が延び延びになっていた。二人の手伝いがあったので播種までやり終えられたが、写真を撮る余裕がまったくなかった。