液肥の発酵が始まる2011/01/08 21:39

わずか1日、液肥の容器を陽だまりに置いただけで、発酵が始まった。畑に着くとすぐにSMさんが姿を見せた。液肥の状態に関心がある、ということで中を見てみることにした。夜の中に冷えたはずの容器に手を触れると温もりがある。
発酵が始まった液肥
蓋を開けると、甘酸っぱい香りとともに酪酸のチーズ臭が広がる。酪酸菌は空気をひどく嫌うので、糠みそと同じように攪拌して空気を送り込むと、酪酸菌の働きを抑制できる。
乳酸菌の状態がよければ、酸性の乳酸により腐敗菌や食中毒の原因になる黄色ブドウ球菌など病原菌は生存できない。半面、カビ類=菌類の麹菌や酵母などは影響を受けず共存できるようだ。乳酸菌なしに酵母だけで味噌や酒を作る実験をすると、カビ臭くてとても口にできないらしい。
液肥を作る場合、最初は、水分50%前後に保ち、好気性の麹菌を働かせ、米ヌカに含まれる炭水化物を糖に変える工程を設けるべきだろう。何度か攪拌して炭水化物の多くが糖に変化した頃に、水をたっぷり入れて液肥にした方が効果がありそうだ。乳酸菌や酵母はこの糖をエネルギー源にして働いてくれる。酵母は窒素分をアミノ酸に変えてくれる。
発酵が成功すれば、乳酸の甘酸っぱさとアミノ酸の味噌のような香りがしてくるはずだ。
この液肥を希釈し追肥として株間に投入すれば、液体部分は土に浸透して、病原菌の殺菌やアミノ酸の形で窒素分の供給が期待できる。固形分は地表に残り好気性の麹が働き始めて、草マルチなどがしてあれば、炭水化物を再び糖に変えてくれる。米ヌカに豊富なリン酸分の補給も期待できる。
・・・という具合に効果を発揮するのではないか、というのが仮説だが・・・結果はどうなるのか。タマネギやニンニクの生育状況を見ながら判断したい。

天候:晴れ 気温:-1℃-10℃
作業時間:10:30-11:45
麦踏(昨日分)
前回の麦踏から2週間以上経った。
3回目の麦踏
生育の勢いがよく、放っておくと茎立ちしてしまいそうな感じだ。丹念に麦を踏まないと、草勢がよく麦が倒れない。

今日は、液肥のチェックと攪拌以外は見回り・観察のみ。
SMさんの畑でヤーコンの試食をしながら、珍しいカリフラワーを見せてもらった。
これもカリフラワー
葉の色や形状はカリフラワーと同じようだが、花蕾の色も形も見慣れたものとはだいぶ違う。味はどうなのだろう。